時に狂気的なキャラクターを演じ、時に凛とした格好いい気質を持つキャラクターを演じるなど、俳優として幅広い演技力でファンを魅了し続ける趣里(しゅり)さん。
NHK朝ドラ(ブギウギ)のヒロインである花田鈴子(はなだ・すずこ)役を勝ち取った彼女の生い立ちや経歴、両親との関係性などを掘り下げてみていくと、何故あんなにもストイックに俳優業と向き合うことが出来ているのか、その理由がなんとなくわかる気がしてきます。
では、俳優・趣里さんが、表現者として今成功されている理由はどこにあるのでしょうか?
本記事では、俳優・趣里さんの
- 生い立ちや俳優としての経歴、役者になるきっかけ
- 朝ドラ『ブギウギ』の主演に抜擢された理由
- 両親(父:水谷豊さん・母:伊藤蘭さん)との関係性
- 趣里さんに兄弟・姉妹はいるの?
といった情報を調査しまとめていきます。
趣里の生い立ち・学歴
出典:UR都市機構
水谷豊さん・伊藤蘭さんの娘で、現在俳優として活躍中の趣里さん。
まず、彼女の生い立ちから探っていくと、奇しくも水谷豊さんの盟友で俳優だった松田優作さんの誕生日に生まれたというエピソードが見つかり、実に感慨深いものがありますね。
さて、偉大な俳優を両親に持つ趣里さんですが、決して幼少の頃から俳優になりたいと考えてはいなかったみたい…
そのことが、彼女の生い立ちを調べてみるとよくわかりました。
といいうのも、趣里さんはバレエダンサーになることが夢だったようです。
15歳の頃にはバレエダンサーになる夢を叶えるために、単身イギリス留学までしていたんだとか…
4歳の頃から習っていたバレエの道ですから、趣里さん自身真剣にバレエダンサーになることを夢見て頑張っていたのでしょうね。
ただ、15歳でイギリス留学した翌年、バレエの練習中にジャンプで着地に失敗してしまいアキレス腱断絶・足首骨折という大怪我をしてしまったことで、結果としてバレエダンサーへの夢を諦めることに…
当時、趣里さんは、バレエダンサーへの夢を諦めきれず、一旦留学を切り上げ帰国するも、芸術系の大学へ進学しながらリハビリしていくことを考え、まずは高校卒業程度認定試験を受け合格すると、2009年に一般入試で日本大学芸術学部演劇学科に進学。
奇しくも母・伊藤蘭さんの母校であり、日大芸術学部演劇学科で表現者としてのスキルを培いながらバレエダンサーへの夢を捨てず厳しいリハビリに耐えていたんだそうです。
しかし、残念ながら体が思うように動かず、最終的にバレエダンサーの道を諦めるしかなくなってしまったようです。
当時、趣里さんはバレエを諦めることに相当ショックを受けていたらしく、もう死んだほうがマシとすら考えていた模様…
そんな趣里さんに母・伊藤蘭さんは『自分のことは自分で決めなさい』と厳しく突き放しながらも、終始、趣里さんのことを見守ってくれていたんだとか…
優しくも厳しい母としての愛情を受けながら、趣里さんは表現者としての道だけは諦めたくないと俳優として前を進むことになったのです。
ここまでが、趣里さんが俳優になる前のざっくりとした生い立ちでしたが、なんとも紆余曲折な人生を歩んでこられたんだなと強く感じました。
そして、今の俳優としてのメンタルの強さやストイックさの根源が生い立ちに隠されていたんだと気付かされました。
これまでストイックに頑張り続け、表現者としてNHK朝ドラ『ブギウギ』の主役もゲットされた趣里さんが、ますます多方面で活躍されていくことを期待しつつ、今後も変わらぬ応援を続けたいと思った次第です。
趣里の学歴(出身中学・高校・大学)
さて、バレエを習うためにイギリスに単身で留学するなど、特殊な生い立ちを持つ俳優・趣里さんだけに、彼女の学歴も気になっちゃいますよね。
そこで、早速、調べてみたところ、
- 出身中学:桐朋女子中学校(東京都・調布市)
- 出身高校:Arts Educational Schools(アーツ・エデュケーショナル・スクール)中退
- 出身大学:日本大学(芸術学部演劇学科)中退、(大学入試のため、高等学校卒業程度認定試験は合格)
が主な趣里さんの学歴であることがわかりました。
中学時代までは順風満帆な人生を歩んできたものの、バレエ留学で怪我をして留学先の高校も中退し、高校卒業程度認定試験をなんとか合格して日大芸術学部へ進学するも、表現者としての活動を優先し大学4年時に中退…
高校・大学卒業と至っていない(一応認定試験として高卒の資格はありますが…)趣里さんですが、それは、表現者としてやりたいことに没頭してきた証でもあり、学校を卒業することが全てではないこの世の中で、これはといったものに専念できたのは実に素晴らしいことです。
今後も表現者としてますます活躍し、多くのファンを魅了する素晴らしい演技・芝居を見せ続けてほしいと心から、趣里さんの活躍を期待している次第です。
俳優・趣里の経歴、役者を志すきっかけ
出典:クランクイン
主役・脇役関係なく、様々なキャラクターを巧みに演じ分け、表情豊かな芝居を視聴者に見せてくれる俳優・趣里さん。
筆者自身、彼女がスクリーンに出始めた当初は、ムロツヨシさんや奈緒さんといった役者と同じ名バイプレイヤーの一人なのかなと感じながら趣里さんのことを観ていました。
事実、演者として出始めた頃から演技力もうまく、いぶし銀というか個性的なキャラクターを演じていた印象を受けていたので、そう思ってしまうのも、当時彼女のことをよく知らなかった筆者としては仕方ないのかなとは思います(失礼な話で申し訳ありませんが…)。
ただ、後に、映画『東京の日』などの作品で主演も務めていたことを知り、趣里さん主演の作品はまだ観たことがありませんが、物語の世界観を超彩る素晴らしい演技を視聴者に届けていたのだろうと想像すると、朝ドラ『ブギウギ』も期待に胸が膨らみます。
果たして、TBSドラマ『リバース』で狂気に狂った政治家秘書の妻を演じたように、憑依的にキャラクターが乗り移ったかのように魅せる演技力で、ファンを圧倒してくれるのか、ぜひ、ブギウギでの趣里さんの演技に注目したいところです。
さて、話を戻しますが、演技派俳優として脚光を浴びている趣里さんですが、冒頭からお話している通り、彼女のご両親は水谷豊さん(父)・伊藤蘭さん(母)です。
なんと、彼女が演技者を志す様になったきっかけは、ご両親が出演しているドラマ・映画作品だったそうです。
まぁ、本来ならばバレエダンサーになっていたはずでしたし、怪我が俳優を志す大きなきっかけであったことに変わりはないのでしょう。
とはいえ、幼少の頃からご両親の芝居を観てきた趣里さんにとって表現者でありたいという気持ちはバレエダンサーを諦めたことでより強くなったみたいですし、ご両親の影響を大きく受けて、俳優への道を歩んだということなのかもしれませんね。
ちなみに、父である水谷豊さんは芸能界には変な男もたくさんいて危険だからと、趣里さんが芸能界に進むことを猛反対されていたそうですが、母である伊藤蘭さんは熱烈に応援していたみたいですよ。
一方、趣里さんはというと、親の七光りで芸能界進出したと思われたくなくて、ご両親との共演もNGとするほど関わりを絶ち、自身の力で表現者としての道を歩んでいったんだそうですよ。
さらに、俳優への道を大きく後押ししてくれた人物が、俳優・塩谷瞬さん。
塩谷瞬さんは、演劇学校『アクターズクリニック』を主催しているらしく、そのレッスンに趣里さんも軽い気持ちで参加…
すると、芝居の面白さにどんどんのめり込んでいくようになる一方、やはりご両親のことが気にかかり『覚悟が相当必要』と不安視していたみたい。
そんな趣里さんに、塩谷瞬さんが『お前なら大丈夫、俳優を続けていけ』と背中をくれたらしく、そのことがきっかけで迷いを払拭し、趣里さんはご両親の力を借りること無く俳優業を邁進していったんだそうですよ。
- 怪我によるバレエの道断念というアクシデント
- ご両親(水谷豊さん・伊藤蘭さん)の作品に触れる機会が多かったこと
- 塩谷瞬さんの助言やアクターズクリニックでのレッスン経験
など、これらのきっかけが無ければ、俳優としての趣里さんは誕生していなかったかもしれませんね。
2011年、芸能事務所『エイベックス・マネジメント』に所属すると、TBSドラマ『3年B組金八先生ファイナル』にオーディションで合格。
以降、数々のドラマ・映画・舞台作品で個性豊かで癖の強いキャラクターを多数演じるようになり、名バイプレイヤーとして名を轟かせるだけでなく主演としても起用されるように…
そして、2023年秋のNHK朝ドラ『ブギウギ』では、堂々主演に大抜擢。
決して生い立ち・経歴も恵まれているようで恵まれていないような、どこか複雑なところがあったようにも見受けられますが、偉大なご両親の存在というプレッシャーも、怪我による紆余曲折も乗り越え、今の俳優としての趣里さんが存在しています。
きっと、生い立ち・経歴の中で培ってきた色んな経験を朝ドラ『ブギウギ』の中でも多大に活かしてくれることと思いますので、半年間、朝ドラヒロインというプレッシャーに負けず、素晴らしい演技で、多くのファンを魅了してほしいと、趣里さんの活躍に期待している次第です。
趣里が朝ドラ『ブギウギ』主演に抜擢された理由
出典:毎日新聞
今回、朝ドラ『ブギウギ』で主演に大抜擢された俳優・趣里さんですが、彼女が朝ドラヒロインに決まったのも、実はオーディションを受けて勝ちとった結果だったんだとか…
趣里さんほどの俳優でもオーディションを受けなければならなかったというのですから、俳優業も何かと大変な職業ですよね。
ところで、オーディションには数多くの俳優や俳優の卵たちも参加していたことと思いますが、その中から、今回、趣里さんがヒロインに選ばれた理由は何だったのでしょうか_
その理由を紐解いていく前に、朝ドラ『ブギウギ』で趣里さんが演じることとなった『花田鈴子』という人物は、ブギの女王として知られる笠置シヅ子さんをモデルにしたキャラクターであることを頭の片隅に入れておいてください。
実際に、笠置シヅ子さんのようなバイタリティ溢れる女性を演じられる俳優をオーディションで選ぼうと、制作スタッフも考えていたと語られています。
それ故に、オーディションの参加資格として年齢制限も30代まで許容として募っていたらしく、現在32歳の趣里さんにもヒロイン役を演じるチャンスが訪れたみたいですよ。
さて、話は戻しますが、朝ドラ『ブギウギ』で、趣里さんがオーディションを受けたところ、
- 猫の目のように、状況に応じて変幻自在な表情を魅せる趣里さんの演技力
- 趣里さんのハスキーな声質
- 自然体で生活感がにじみ出ている演技力
を観た制作サイドが、朝ドラ『ブギウギ』のヒロインのモデルとなる笠置シヅ子さんのイメージにぴったりと、趣里さんを主演にすることに決めたんだとか…
ご両親(水谷豊さん・伊藤蘭さん)が出演しているドラマ・映画作品などに影響を受け表現者としてスキルを磨いてきた趣里さんの努力がここで実を結んだ形となったわけです。
表現者として魅せる豊かな表情や自然体であることを感じさせる演技力が、作り物ではない本当んのブギウギの世界観をどのように表現していくのか、この秋の放送が非常に楽しみですね。
趣里さんには、ある種、昭和の古き良き時代にタイムスリップしたかのような錯覚をしてしまうくらい、ブギという音楽を中心とした生活感溢れる演技を見せてほしいと朝ドラ『ブギウギ』での演技力に大いに期待している次第です。
趣里と両親の関係性
出典:crea
冒頭からご紹介している通り、趣里さんのご両親は、相棒シリーズでおなじみの俳優・水谷豊さんと、元キャンディーズのメンバーで俳優としても現在活躍されている伊藤蘭さんです。
名俳優の遺伝子を受け継ぎ、ご両親の後を追うように表現者の道へと進んでいった趣里さん。
ここからは、そんなご両親と趣里さんの関係性について掘り下げてみていきましょう。
父・水谷豊との関係性
出典:テレ朝POST
趣里さんの父親は、相棒シリーズでみなさんもご存知の俳優・水谷豊さんですが、相棒シリーズで水谷さんが演じる杉下右京という人物は、少し貴族っぽくクールな印象を覗かせながら時折熱くなり暴走しかけるちょっと変わり者といった印象を受けるキャラクター。
ただクールなだけではなく、時折感情を爆発させるところが人間味溢れて魅力を感じるわけですが、実際に、趣里さんの父親としての水谷豊さんはどんな気質を持った人物なのでしょうか?
水谷豊さんの自伝など、いくつかのエピソードを見聞きする中で、筆者個人は、娘である趣里さんに対して相当な親ばかなのだろうと水谷豊さんの父親としての気質を感じました。
実は、趣里さんが生まれる前に、水谷豊さんにある二つの不幸が訪れたそうです。
一つは膀胱がんを患ったこと、そして、もう一つは大親友でもあり、闘病生活を共に戦ってもいた盟友・松田優作さんの死でした。
なにやら、松田優作さん同様、水谷豊さんも血尿が出ていたことがあり、心配になって松田優作さんの勧めるクリニックで検査してもらったらしく、ふたりとも膀胱がんであることが発覚し入院することとなったみたい…
幸い、水谷豊さんは膀胱がんを克服できたものの、松田優作さんは帰らぬ人に…
それも、水谷豊さん膀胱がん治療の経過が良好で外出許可も出て、妻・伊藤蘭さんとの新婚旅行でニューヨークから帰国した翌日にその訃報が聞かされたというのだから、その時のショックは、私達が想像を絶するほどのものだったのだと思います。
そして、1990年、松田優作さんの誕生日と同じ9月21日に娘として趣里さんが誕生。
自身の膀胱がんに親友・松田優作さんとの別れがあった分、水谷豊さんにとって目に入れても痛くないくらい娘・趣里さんの誕生は嬉しかったでしょうし、その日が松田優作さんの誕生日と同じ日だったとなればなおのこと嬉しく思い、名一杯可愛がったというのも頷けますね。
なお、自叙伝など水谷豊さんのエピソードを探ってみると、当時仕事があまりなく、趣里さんの幼稚園の送り迎えは水谷豊さんが担当していたそうですし、ママ友の家に上がり込んで井戸端会議もしていたなんて話もチラホラ…
さらには、趣里さんが大きく成長し、俳優を志すようになると、こっちの世界には来るなと猛反対してみたり、俳優・田島亮(当時は田島優成名義で活動)さんとの交際にも反対するなど、とにかく親として娘を心配する気持ちを爆発させていたようです。
趣里さん自身、父・水谷豊さんのコネで俳優をやれていると思われたくなく、多少煙たがっていたところもあったみたいですが、常に自身のことを気遣ってくれる父に対して好意的に捉えているみたいですよ。
いつまでも仲の良い父娘といったところなのでしょうね。
母・伊藤蘭との関係性
趣里さんの母親は、元キャンディーズのメンバーで現在俳優俳優活躍している伊藤蘭さん。
趣里さん自身、父親である水谷豊さんには俳優の道へ進むことも相談できずにいたそうですが、そういった父親に相談できないことを母・伊藤蘭さんには結構相談していたなんて話もあるようです。
一般的な話ではありますが、父娘以上に母娘の関係は非常に仲も良い姉妹のようという話も耳にするくらいですし、きっと伊藤蘭さんと趣里さんは非常に仲の良いなんでも相談しあえる母娘の関係にあったのではないかと思いますよ。
なお、先日、伊藤蘭さんはNHKの音楽番組『SONGS』に初出演し、その出演が今年の紅白出演の布石となるのではとも噂されているようです。
一方で、この秋、朝ドラ『ブギウギ』で主演を務めるのが娘の趣里さんで、彼女もNHK紅白に何かしら絡む可能性は大いにあると噂されています。
もしかしたら、今まで見られなかった母娘の共演が実現するかもしれず非常に楽しみ!
SNS(Instagram)では笑顔満載なツーショット写真も掲載されているわけですし、ぜひ、紅白で夢の母娘共演が観られたらいいなと期待している次第です。
趣里の兄弟・姉妹はいるの?
出典:毎日キレイ
最後に、趣里さんに兄弟や姉妹が存在するのか調べてみました。
父・水谷豊さんと母・伊藤蘭さんの間にできた子供は、あくまで趣里さん一人であり兄弟・姉妹は存在しません。
ただ、水谷豊さんは、伊藤蘭さんと結婚する前に、元ハリウッド俳優のミッキー・マッケンジーさんと結婚し、第一子妊娠したという話もありました。
残念ながら、その第一子は流産してしまいこの世に生まれることはありませんでしたが、もし流産すること無く生まれてきていたとしたら、趣里さんに異母兄弟の兄が出来、また、違った家族の人生を営んでいたことでしょう。
兄弟・姉妹は他にいないので趣里さんはご両親併せて三人家族ということになりますが、一人っ子として育っただけに、愛情たっぷり受けて、幸せな人生を過ごされていることと思いますよ。
趣里さん自身、結婚願望は今のところ無いみたいですし、俳優業に邁進されることでしょうから、結婚によって家族が新たに増えるということは無いのでしょうけど、その分、ご両親と仲良く過ごし、いつまでも幸せであり続けてほしいと願っています。
趣里の経歴・家族のまとめ
今回は、俳優・趣里さんの家族(両親・兄弟・姉妹)や学歴、経歴・生い立ちを中心に調査しまとめてみました。
今回の記事でわかったことは、
- 父・水谷豊さん、母・伊藤蘭さんとの関係性は良いものの、親の七光りを受け継いだと偏見で観られないために、特に共演せずに親の名も伏せて趣里さんは俳優として活動してきた。
- 高校・大学中退しているものの、表現者としての活動に力を注いできた。
- 朝ドラ『ブギウギ』の主演に起用された理由は、モデルとなる笠置シズ子さんにぴったりな俳優だとオーディションで制作サイドに伝わったことが理由
- 兄弟・姉妹はいないが、水谷豊さんの前妻との間の子供が流産していなかったら兄がいた可能性があった
以上、4点が判明しています。
紆余曲折した生い立ちや経歴を持ち、偉大な両親がいることも含め、そういった環境から得た経験を最大限に活かして、趣里さんは俳優として大きく成長している気がします。
その経験を活かしながら、朝ドラ『ブギウギ』でも表現者として魅力ある芝居を視聴者に届けてほしいものですね。